回転木馬

　ミュージカル「回転木馬」は、ハンガリー出身のフェレンツ・モルナールが1909年に発表した戯曲「リリオム」を元に、「オクラホマ！」、「南太平洋」、「王様と私」、「サウンド・オブ・ミュージック」などの人気ミュージカルを次々と送り出している作曲家リチャード・ロジャースと作詞家オスカー・ハマーシュタインのコンビによってミュージカル化されて、1945年にブロードウェイで初演された。
　ミュージカル「回転木馬」の初演当時は第二次世界大戦中だったこともあり、物語の舞台は、原作のブタペストの下町からアメリカ東北部の港町に変えられ、回転木馬の呼び込みをしている結婚詐欺師の青年と清純な娘が出会い、青年は真実の愛に目覚めるが、そのために悲劇的な展開となるまでが描かれていく。
　ミュージカル「回転木馬」の劇中曲「人生ひとりではない(You'll Never Walk Alone)」は、現在は世界中のサッカーファンの愛唱歌となっている。
　ミュージカル「回転木馬」の初演当時は、トニー賞が設立される前だったが、ニューヨーク演劇批評家協会最優秀ミュージカル賞を受賞し、ドナルドソン賞・作品賞、主演男優賞、演出賞、作曲賞、作詞賞などを受賞している。
　そして、ミュージカル「回転木馬」は、ロンドンでは1950年に初演され、1956年には、映画版「オクラホマ！」と同じゴードン・マックレーとシャーリー・ジョーンズの主演で映画化されて話題となった。また、1993年には、ブロードウェイで再演され、1994年度トニー賞・最優秀リバイバルミュージカル賞など5部門に輝いた。
　ミュージカル「回転木馬」は、日本では、宝塚公演として、1969年に真帆しぶき、大原ますみ、汀夏子で上演された後、1984年に山城はるか、日向薫らで再演され、1982年にはパルコ劇場で池田鴻、大原ますみ、汀夏子らの出演で上演され、1995年には帝国劇場で東宝ミュージカルとして、涼風真世、鈴木ほのか、石川禅、宮川浩、市村正親らの出演で上演された。また、2009年3月には、笹本玲奈、浦井健らの主演で、天王洲・銀河劇場(旧・アートスフィア)で上演される。
　本CD「回転木馬(カラオケ)」は、舞台の演奏を再現したカラオケ盤で、ガイド・ヴォーカル入りのトラックと、サウンドトラックのみのカラオケが収録されている。